急ブレーキと制御不能
静止摩擦係数(静摩擦係数)」と「動摩擦係数」との2つの概念に分けることができる。「静止摩擦」は、2つの物体が相互に滑っていない状態での摩擦係数であり、「動摩擦係数」は滑っている状態での摩擦係数である。一般に静止摩擦係数は動摩擦係数より大きい。
自動車のタイヤと路面は、通常の滑っていない状態では、静止摩擦の状態である。しかし強くブレーキをかけた結果、タイヤと路面が滑り始めると、動摩擦の状態となる。動摩擦係数は静止摩擦係数より小さいから、この状態では逆にブレーキはききにくくなる。
また、タイヤが回転を止め完全に路面を滑走する状況になると(「タイヤがロックする」という)、ハンドル操作をはじめとした制御は一切きかなくなる。
そのため、急ブレーキの際は、通常の穏やかなブレーキとは異なり、さまざまな注意が必要になる。また、ブレーキは「強くかければかけるほど急激に減速できる」というものではなく、「限界の範囲内では強くかければより急激に減速できるものだが、その限界を超えて強くかけると逆に止まりにくくなり、制御を失う」ことに注意する必要がある。
訓練と対策
訓練
通常、公道での運転で、タイヤと路面が滑走するほどの急ブレーキを体験することは稀である。そのため、どの程度までブレーキをかけても大丈夫なのか、タイヤが滑走をはじめたらどのような挙動になるのか、そういった非常事態から回復するにはどうしたらいいか、そういったことを学ぶことはむずかしい。
そこで、自動車やオートバイの製造会社やそのサービス会社では、限界を体験するような運転体験スクールや訓練プログラムを提供している。たとえば、「タイヤが滑走をはじめてしまった場合には、いったんブレーキを緩めて滑走を止め、車やオートバイの制御を取り戻す」などの実技を体験することができる。これらのドライバーやライダーの訓練は、上手に急ブレーキをかける技術を身につけ、危険を回避するためのテクニックを習得するためには有効である。
また、自動二輪免許の試験課題には急制動と呼ばれる一定速度からの急ブレーキがある(実際は、タイヤをロックさせると減点である)。
対策
また、車輌側の対策も行われている。
実用化されているもののひとつに「アンチロック・ブレーキ・システム」 (ABS) がある。これは、自動車やオートバイのブレーキに滑走検出機能をつけ、タイヤが滑って制御を失ったら自動的にブレーキのききをゆるめ、制御を取り戻すというものである。ABSを搭載した車輌の場合、操縦者はただ全力でブレーキをかければ、車輌側が自動的に限界ぎりぎりのブレーキをかけてくれるというものである。四輪自動車ではABSは標準的な装備になり、二輪車でも装備が進んでいる。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
急ブレーキと道路交通法についても色々勉強したいと思います。
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